[プレスリリース]
「企業における人材育成実態調査2011」調査結果
〜経営層が認識している課題として「グローバル化の広がりと規制緩和(53.8%)」が急上昇、内部的な課題は2010年に引き続き「人材育成(86.9%)」がトップに〜
平成24年2月17日
エヌ・ティ・ティ ラーニングシステムズ株式会社
エヌ・ティ・ティ ラーニングシステムズ株式会社(以下、NTTLS 本社:東京都港区、代表取締役社長:古賀哲夫)は、昨年7月、NTTレゾナント社の人材コンサルティング事業を譲受し、人材育成コンサルティングから研修等の企画・実施まで、企業における人材育成をトータルでサポートする体制の更なる充実・強化を図ったところですが、このたび、NTTレゾナント社にて平成18年より継続してきた調査を引継ぎ、国内企業を対象とする「企業における人材育成の実態調査」を実施しました。
1.調査概要
- (1)調査対象:国内株式公開・非公開企業の人事・人材育成部門の管理職以上
- (2)調査方法:郵送法(アンケート用紙による直接返信方式)
- (3)調査期間:平成23年10月20日(木)〜平成23年11月21日(月)
- (4)有効回答数:171社
- (5)回答企業の属性
- 【業種】
- 鉱業0.6%、建設業7.6%、製造業28.8%、電気・ガス業0.6%、運輸業4.1%、情報通信業22.4%、商業10.6%、金融・保険業4.1%、不動産業3.5%、サービス業17.6%
- 【社員数】
- 500人以下 38.0%、500人超〜1000人以下 20.5%、1千人超〜3千人以下 20.5%、3千人超〜5千人以下 4.7%、5千人超 16.4%
2.調査の背景と目的
経営や事業を取り巻く環境変化のスピードが増し、競争が激化する中、企業が更なる成長を実現していく上で、人材が持つ重要性はますます高まっています。そこから導かれるのは、環境変化・グローバル化社会に対応できる人材の育成、及び人材育成を管掌する人事部門に求められる役割の深化です。人事部門には人材育成をより効果的に行うための取組みが求められています。
本年度の調査では、昨今の劇的な環境変化の中、企業の持続的成長を支えるリーダーシップやリーダー育成のあり方を改めて考える契機とするために、「企業の求めているリーダー像は変化しているか」、「成功している企業で求められているリーダー像はどのようなものか」をテーマとしました。
また、「売上高増加企業」群、「グローバル成長企業」群、「国内成長企業」群における「あるべき人材像」、人材育成の特徴に関する分析を行い、これらの分析結果から導かれる考察をまとめています。
本報告書が、人材育成に従事される方々の人材開発・育成に関する、より具体的なレベルでの実態・課題の共有と課題解決の一助として、活用されることを期待しています。
3.主な調査項目
(1) 基本情報
- 業種、売上高規模、売上高成長率、社員数、海外拠点の有無
- 階層別人員数の増減傾向
(2) 経営戦略と人材像
- 経営層が認識している課題と今後重要性が高まる人材(階層)
- 経営戦略の実行に必要な「あるべき人材像」の定義状況と人材イメージ(求められる要素)
- 「グローバル人材像」の定義状況と人材イメージ(求められる要素)
- 「今、求められているリーダー像」と「実在するリーダー像」(求められる要素)
- 昇進・昇格の判断方法、および昇進・昇格スピード
(3) 人材育成サイクルと実施状況
- 人材育成の仕組みと運用状況
- 階層別の人材育成メニューと実施状況
- 人材育成部門への期待・要望
(4) 人材育成の基盤
- 人材開発予算の傾向
- 人事情報の活用状況
4.調査結果
(1) 環境の変化に対応した人材育成のあり方
今回の調査結果から見えた企業における人材育成の実態(特徴)は以下の通りです。
【グローバル化への対応】
- グローバル化に対する企業の課題感は、事業のグローバル展開の有無に関わらず、この1年で急速に高まっている。しかし、「グローバル人材像」を定義している企業は全体の約25%に留まり、更にグローバル人材の育成体系を整備している企業は10%に満たない。
【ダイバーシティの進展】
- 直近1年間、3年間の人材の増減傾向をみると、外国籍社員、女性正社員、障がい者、シニア社員(50歳以上)が増加したと回答する企業が30%を超え、減少したと回答する企業を大きく上回っている。中でも、直近3年間の売上高成長率がプラスになっている企業(以下、売上高増加企業)では、特に女性正社員と契約社員を増員している企業の割合が高い。
- 派遣社員が減少したと回答する企業は直近1年間で30%超、直近3年間では40%を超える一方、契約社員が増加したと回答する企業は30%超で増加基調にあり、各社において派遣法改正等を受けた動きが進んでいる様子が伺える。
【高まる管理職の重要性】
- 今後重要性が高まる人材として「管理職」の比重が高まっており、人材の増減傾向をみても管理職を増員する企業の割合は高い。「求められているリーダー像」や「部下の育成」において、管理職に求められる役割が非常に多岐にわたっている一方で、全ての期待に応えきれていない現状がある。
【人材育成施策の整備状況】
- 階層別の人材育成体系の整備状況をみると、社員(非管理職)については、入社10年程度の期間に照準をあてた育成体系になっており、シニア層に対する育成施策を実施している企業は少ない。
- グローバル成長企業(海外に拠点を持ち、かつ直近3年間の売上高成長率がプラスとなっている企業)は、「集合研修」「階層別研修」「合宿型研修」「eラーニング」等、人材育成の仕組みが全般的に充実しているだけでなく、個別ビジネスに適応するようなOJTや個々人の育成ニーズに合った研修・人材育成施策を充実させている割合が高い。
【求められているリーダー像と実在するリーダー像のギャップ】
- 「求められているリーダー像」と「現在いるリーダー像」の間でギャップの大きい要素としては、経営・上級管理職については「新規ビジネスの創造・推進」「不確実性の高い環境下での果敢な決断」「次世代リーダー育成」、管理職については「ビジョンや経営戦略を自らの言葉で語る」「新規ビジネスの創造・推進」「リスクヘッジと有事の臨機応変な対応」「チャレンジングな目標設定・遂行」「部下の規範となる」「次世代リーダー育成」がある。また、経営トップから若手まで含めた全ての階層でギャップが大きい要素としては「既成概念にとらわれず、変革を推進する」がある。
- 売上高増加企業の社員に多く見られる(実在する)リーダー像の要素は、経営・上級管理職では「不確実性の高い環境下での果敢な決断」、管理職は「新規ビジネスの創造・推進」「ビジネスの国際的展開」、中堅職では「組織内の問題に当事者意識を持ち、共有し、解決する」であった。
- 一方、全社的に多く見られるリーダー像の要素は、経営・上級管理職では「ビジョンや経営戦略を自らの言葉で語る」「既存ビジネスに深い理解や強いコネクションを有している」、管理職は「既存ビジネスに深い理解や強いコネクションを有している」、中堅職は「部下の規範となるようなモデル的行動を取る」「課題を明らかにし解決に導く」であった。
(2) 調査結果から導かれる人材育成上の課題
- 高まるグローバル化ニーズに対して、早期にグローバル化を推進する人材像を定義し、人材育成体系を構築して育成サイクルを回すことが必要である。
- ダイバーシティの進展に伴い、従来の、新卒から管理職登用までを頂点とする人材活用・育成の仕組みだけでなく、近年増加しつつある契約社員、女性社員、ベテラン・シニア層の更なる戦力化に向けて、多様な人材を活用する仕組みや環境を整備し、育成する必要性が一段と高まっている。
- これからのリーダーに求められる新たな役割を遂行できる管理職や管理職候補の見極め・育成にこれまで以上に注力する必要がある。同時に、管理職に過度な役割期待がかかっている可能性についても検証し、部下への権限委譲や組織の目的に照らした管理職の担うべき役割の明確化等についても検討する必要がある。
詳細は以下をご参照ください。
<調査内容に関するお問合せ先>
エヌ・ティ・ティ ラーニングシステムズ株式会社
教育研修事業部
TEL:03-6721-4660
e-mail:ls-survey@hot.nttls.co.jp

















